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国際宇宙大学日本卒業生会(JASI:Japanese Alumni Society for the ISU)
2004SSP参加レポート

JASI奨学金制度の第一回奨学生として今年のISU夏期セミナー(SSP2004)に参加された山中氏よりレポートを送付いただきましたので、以下に転載いたします。


JASIの皆様

山中です。一昨日SSP2004を全員卒業し、無事帰国致しました。貴重な機会を賜り、本当に有難うございました。

今年のSSPには、27カ国から140名の方々が参加しました。2ヶ月間にわたり、同じ釜の飯を食べながら、一つの目標に向かい、精一杯努力する生活をとおして、世界の人々と友情の輪を育むことができました。また、カルチャーナイト、Department Activity、Team Projectを介して、日本文化の紹介、日本で始めた新たな宇宙文化の試みである宇宙連詩作成を行い、ささやかながら、日本としての貢献ができたのでは?と考えております。こうして、無事卒業できたのも、JSAIの皆様はじめ、期間を通して国内外の方々から頂いた、多くの温かいご支援のおかげです。まずは、この場をお借りして、ご支援頂いた方々を紹介させて頂き、お世話になった皆さまへ感謝をさせて頂きたく思います。

なお、渡航前には、週報を作成する意気込みでしたが、第1週目から、無謀な計画であることを思い知らされました。日中は、超過密なカリキュラムとデッドラインの嵐、夜は、様々な異文化交流活動と、それを介しての宇宙連詩の日々の編纂、分析と、業務よりも多忙な日々を送りました。こちらにつきましては、今後に続く方々に参考となることを、日々のメモをまとめる形で、写真とともに後日報告させて頂きたく思います。

南オーストラリアは、宇宙にとても近い場所です。空気が澄んでいます。アデレード大学から、夕方に眺める国際宇宙ステーションは、眩しいくらいの輝きです。また、天候の移り変わりが速いです。「今日は、一時雨、一時曇り、一時晴れでしょう」と言えば、かなりの確立で当ります。冬の夜、小雨に震えながら、皆で帰宅するペンギンを眺めていました。30分後、ふと上空を見上げると、南十字星と天の川が、輝いていました。宇宙条約批准の先進性は、宇宙の近さと関係があるのかも知れません。

【カルチャーナイト】

カルチャーナイトで、お世話になった方々を紹介させて頂きます。6月9日の事前説明会で、昨年参加された東北大学の我孫子聡子さんからのアドバイスを参考に、カルチャーナイトの企画を決めました。7月5日の初回のカルチャーナイトのトップバッターにエントリーし(後半は、試験準備とチームプロジェクトに集中するため)、七夕の紹介、柔道の実演(JAXA関義徳さん)、弓道の実演(JASAT近藤和歌子さん)、剣道の実演(東北大学中村寿さん)、独楽の実演(ANSARI X PRIZE水谷 定博さん)、生蕎麦、純米吟醸八海山(アデレードは高価なので、新潟で購入し持込ました)の振る舞いを行うこととしました。

渡航前の準備段階では、在日オーストラリア大使館Public Diplomacy担当のCatherine Gallagherさん、Akino Kanekoさん、在豪日本大使館メルボルン総領事館広報文化担当の芦田領事さんから、アデレードの弓道、剣道、柔道愛好家のご紹介と、生蕎麦を扱う日本食レストランのご紹介を頂きました。またアデレードでは、アデレード大学柔道クラブのMichael Headlandさんに、柔道着とマットをお貸し頂きました。アデレード大学のChris Wallaceさんからは、剣道具をお貸し頂きました。Japan Australia Friendship Associationの会長Mike Dunphyさんからは、アデレードで唯一の弓道愛好家を見つけて頂き、弓道具一式を届けて頂きました。また、アデレード市内の日本食レストランMATUSRIさんからは、生蕎麦百人分の無償提供と、SSP期間中の10%オフのサービスをご提供頂きました。Space & SocietyのCo-ChairsのKerrie Daughertyさんからは 、七夕の短冊を飾りつけるユーカリの木をご準備頂きました。なお、水谷さんは、XPRIZE準備多忙から、来年度のSSPに参加されることとなり、Peter Diamandesさんとのツーショット写真で参加頂きました。また、日本ブースでは、皆で用意した日本民芸品のプレゼントと、七夕短冊の配布、ユーカリの木へのくくりつけを行いました。

お陰さまで、日本チームのカルチャーナイトは、大好評でした。実技に拍手喝さい、ブースに黒山の人だかりとなり、SSP事務局のFrauke Schmitzdorffさんからは、「今年の日本は、後に続く国々のカルチャーナイトの水準を高めた。」という賛辞まで頂けました。後日、講師として参加された、東北大学の吉田和哉さんからは、「今年の日本チームには、固まることなく溶け込んでいる」との感想を頂きましたが、カルチャーナイトでのパフォーマンスが、ひとつのきっかけになっているのでは?と感じています。また、MATSURIさんは、ホテルから徒歩20分の距離にも係わらず、夕食は、無料でとれるにも係わらず(平日は、アデレード大学の生協レストラン、土曜日は、近くのレストラン街、日曜日は、ホテル)、毎週1回は、日本食ツアーが組まれ、多いときは30名が参加するという盛況ぶりでした。南半球でのSSP(WSPという声も)ということで、すき焼きや石狩鍋を楽しみました。カルチャーナイトでお世話になった方々を、MATSURIにご招待し、感謝の宴を楽しみました。Chrisさんは、大学生ですが、日本語がペラペラ、メールのやり取りも日本語でという方です。アデレードでは、高校で日本語教育を受けられということです。日本語をしゃべれる方が多いことに、驚かされました。また、Mikeさんは、以前、吉祥寺にご家族とご在住されたとのことで、日本とオーストラリアの架け橋をされています。大学生の息子さんも、日本語がペラペラで、宇宙分野を目指して勉学に励んでいます。SSP公開パネルディスカッションにも参加され、熱心に質問していました。

【宇宙連詩】

宇宙連詩作成でお世話になった方々を紹介させて頂きます。渡航前に、Space and SocietyのCo-Chairsである、Jim Datorさん、Kerrie Doughertyさんとコンタクトを取り、最初の3詩を作成するとともに、Space and Societyでの"Why Space"での研究として、宇宙連詩を、Space and Societyの全員と、参加27カ国の少なくとも一人の方と作成することとなりました。

第1詩は、サウジアラビアのアルサウド宇宙飛行士の詩、「最初の一日か二日は、みんなが自分の国を指していた。三日目、四日目は、それぞれ自分の大陸を指さした。五日目にはみんな黙ってしまった。そこにはたった一つの地球しかなかった。」を提案しました。第2詩は、ISUの創設者の一人であるBob Richardさんに、第3詩は、月探査プロジェクトの大御所Jim Burkeさんに作成頂き、7月10日から、8月22日の間、合計37詩を、SSPのCo-chairs, Faculty, Students 45名の方々で作成しました。Farewell Brunchでは、皆で作成した、宇宙連詩"One Earth"を、各人が朗読する会の栄誉を頂けました。ISUのPresident Michael Simpsonさんからも、「想い出に残るSSPになった。」との言葉を頂けました。また、Team Project Explorationの報告書の巻頭、及びMemorial CDにも、全詩を収録頂けました。スターメールで始めた、新たな宇宙利用の試みが、SSPを介して、世界の宇宙関係者に広がったことを、とても嬉しく思っております。成果は、国際学会で報告をさせて頂く予定です。

山中 勉

写真提供:宇宙航空研究開発機構
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